OSXでのオフィス環境と言えば、定番のNumbers, Pages, Keynoteの3種、Microsoft Office 2016 for MacGoogle Docsシリーズ、そして、Apache OpenOffice、そこから派生したNeoOfficeなどがあります。他にも細かいものがありましたが、ここ数年で淘汰され消えて行きました。これらの中で生き残ってるものの1つにOpenOffice.orgから派生したLibreOfficeがあります。現在、本家は消滅しApacheへ移管され、Apache OpenOfficeがリリースされたものの、1年以上活動形跡がありません。よって、この系統ではLibreOfficeが現在、本家と言える存在です。

その為、既にOpenOfficeとは機能的な差が生まれており、MSのdocx,xlsx,pptxの読み書き対応から始まり、操作感などや細かな機能差が付き始めています。よってこれからOfficeをOSX環境へ導入するならば、LibreOfficeが良いでしょう。互換性気にしないのであれば、Apple謹製の3種が無償で手に入るので、オススメです。

さて、そんな中、LibreOfficeがメジャーバージョンアップして5.0となりましたので、使ってみました。MacOSX / Windows / Linuxの3つの環境にクロスプラットフォームで提供されています。但しまだ、Stable Releaseではないので注意が必要です。

目次

ダウンロード

Mac App Store版

2015年6月より、Mac App StoreにてLibreOffice Vanillaという名称で、以前、OpenOffice.orgをホストしていたCollaboraという組織によってLibreOfficeがリリースされました。

Mac App Store版は2016年2月現在、Version 5.0.2.2となっており、最新版である5.0.4よりちょっと古いですが、色々とメリットがあります。Mac App Storeですので、基本入手ボタンを押して、Apple IDとパスワードを入力してインストールはオシマイですインストールが完了すると、アプリケーションフォルダに「LibreOffice Vanilla」というアプリがあるので起動するだけ。

App Storeを見ると英語版か?と思われがちですが、もともとLibreOfficeは多言語対応の国際版なので、起動すると初めから日本語インターフェースで表示されます。また、App Store版のメリットは、アップデートも自動なので、いちいち自分でダウンロードしてきて、差し替える必要性がない点です。Macユーザにはオススメですね。

この情報はコメントより頂きました。有難うございます。

インストーラー版

インストーラ版はちょっと取っ付きにくいインストーラになっています。いい加減改善して欲しいのですが、未だにそうなってるので、仕方ありません。

まず本体をダウンロードしインストール、その後日本語インターフェース用言語ファイルをダウンロードしてインストールという方法を取っていますので、日本語環境で使う為には2つダウンロードが必要です。インストールの順番も1,本体 2.日本語インターフェース の順番でインストールする必要性があります。インストール自体は対して難しくはありません。

Cloud-download-icon-0926003654 Download – LibreOffice 5.0

インストール手順は以下の通りです。

  1. OSXディスクイメージで配布されているので、2つダウンロードする
  2. 本体のディスクイメージをマウントし、中に入ってるLibreOfficeを掴んでApplicationsフォルダに入れる。完了するまで待つ。
  3. 日本語インターフェースのディスクイメージをマウントし、中に入ってるLibreOffice Language Packをダブルクリック
  4. インストールボタンを押すだけ。自動で完了します。
  5. ディスクイメージをアンマウントする。

これだけです。ファイルサイズはディスクイメージ200MBほどですが、インストールすると700MBほど消費しますので、ご注意を。

screenshot_209

図:excelファイルを読みこんでみた。

5.0の新機能や修正ポイント

リリースノートの中から、特徴的な新機能や機能の修正についてピックアップしてみました。

  • Writerに於いて、テキスト強調(マーカー)機能がMicrosoft Office互換となりサポートされました。
  • LibreOffice上で画像データの簡単なトリミングが行えるようになりました。
  • 古いタイプのdocファイルに於いて、注釈の取込精度が向上しました。
  • 割りとMicrosoft Officeのファイル(OOXML形式)と互換性向上。但し、PowerPointについては、Keynoteのほうが全然互換性が上。
  • Office2007以前の古いタイプの数式ファイルがインポート可能になりました。
  • OSX版で画像のドラッグアンドドロップがサポート
  • Calcに於ける条件付き書式設定が充実。カラーバーやグラデーションなどがサポートされました。結構見た目がクールになるのでオススメ。
  • Excelに搭載されてる関数の幾つかを追加サポート
  • Calcの範囲選択に於いて、A:Aや1:1などで全体選択が可能になった。Google Docsでもおなじみですね。
  • ’09以前のApple iWorksフォーマットをサポートしました。
  • Lotus 1-2-3ファイル(wk3,wk4)やQuattro Pro(wq1, wq2)をサポート。需要あるのかね・・・
  • Claris DrawとMacDraftファイルをサポート
  • MediaWikiへのパブリッシュ機能が強化されました。
  • Microsoft Worksファイルのインポートが強化されました。
  • 高解像度表示が強化されました。
  • ツールバーのUIが結構変更されました。スッキリした印象。
  • Windows版は64bitネイティブ対応になりました。

LibreOfficeの特徴

  1. 無償で利用する事が可能
  2. Windows / Mac OSX / Linuxとクロスプラットフォームで開発され、相互運用が可能です。
  3. 多種多様なファイルフォーマットをサポートしており、Microsoft Office 2007からのフォーマットに関しても読み書き対応
  4. Microsoft Officeとの互換性は7割といった所。新機能やクラウド機能などには対応しておらず、進化についていけてるとは言えない。
  5. なぜか、FireFoxのテーマに対応していて、背景画像等が変更出来るようになってる。
  6. ちょっとインターフェース周りは古臭い
  7. Novellが開発したVBA互換機能を搭載しており、Excelで作っておいたユーザ定義関数などがそのまま動作する。
  8. 機能拡張が出来るようになっていて、様々なエクステンションが開発リリースされている。WikiパブリッシュやPDF編集機能などがある。
  9. 様々な種類のテンプレートが作られ公開されています。
  10. Baseというデータベースが付属。Javaが必要。正直、利用メリットは殆どない。AccessやFilemakerには遠く及ばない。
  11. Flash動画やPDFへ一発エクスポート出来るマニアックな機能が搭載されている。
  12. 実は入力フォームタイプのPDFが作成できる。
  13. Microsoft Office同様にドキュメントの共有編集機能が搭載されている。
  14. Drawが結構使える。Visio風ではあるけれど、どちらかというとPOP製作やベクターグラフィックス編集ソフトとしての利点が強い。
  15. 数式エディタが結構強力。TeXMathsエクステンションを入れると、TeX記法で記述が可能。
  16. 開発資料や使い方に関するドキュメントが少ない。Excel等の資料はそのまま使える事が多いが、Wordなどの資料はそのままでは役に立たない事も多い。

screenshot_210

図:Ubuntuテーマを適用してみた。

プラスアルファ

覚えている人は覚えていると思いますが、余談があります。それは「モバイルデバイス用のLibreOfficeってどうなったの?という話題です。本来2014年後半くらいに提供開始みたいな話だったのですが、既に2015年も半分通過して、現在に至るまでにいくつかの情報が出てきていますが、まだまだリリースに至ってないようです。これらの情報をまとめてみたいと思います。

LibreOffice Viewer

実は既にビューアという形で先行リリースされています。但しAndroid向けのみです。現在このViewerをベースにまずはAndroid向けに移植が進められているようです。iOS版は苦戦してるようですが、頑張って製作中のようです。なぜかそのまんまポーティングさせたような印象のAndrOpenOfficeというアプリがリリースされていて、読み書きが出来るのですが、UIがPC版そのものなので、ものすごく使い難い上にバグも多く、重たいので、常用に向いていません。但し頻繁にアップデートされていますので、好印象ではあります。

実際にNexus7で使ってみましたが、動きませんでした。Android5.1.1でしたが、ちょっと実用は無理ですね。これじゃ。

LibreOffice Impress リモート

PCにインストールされているLibreOffice Impressをモバイルデバイスからリモートコントロールする為のソフトウェアで、こちらはiOS用Android用の2つがリリースされています。iOSのKeynote Remoteと同じようなものです(keynote remoteは現在、iOS用keynoteに機能統合されました)。正直な所、プレゼンはKeynoteを使用しているので、自分はあまり利用しませんが、互換性ではimpressのほうがずっと上なので、プレゼンを行う人は入れておいて損はないでしょう。

使い方は以下の通りです。BluetoothではなくLANを使用してみました。

  1. LibreOfficeの設定のImpress⇒全般を開く
  2. リモートからの操作を許可するにチェックを入れる。
  3. 一旦LibreOfficeを再起動する
  4. 再起動後、impressリモートを起動する
  5. 自動的に自分のPCを見つけてくれるので、タッチすると、PINコードが出てくる
  6. Impress側はメニューより「スライドショー」⇒「impressリモート」をクリックする
  7. 5.でPIN出たコードを入れてEnter
  8. Startプレゼンテーションでリモートコントロール開始

使ってみた感想ですが、Keynote Remoteよりも使いやすいかなと思います。プレゼンノートも見られますし、レーザーポインター装備、プレゼンタイマーも備わっていて、次のスライドも見えます。この辺りのアプリの出来はかなり上々だと思います。

但し、アプリ終了後にもう一度つなげようとすると失敗します。Impress本体側でのImpressリモート設定画面に於いて、残ってる設定を一旦削除してやらないといけないようです。これだけは頂けません。keynoteの場合そのまま再度プレゼンに入れるので、これはちょっと痛い仕様ですね。

IMG_0759

図:30分のタイマーオンで使ってみた。真ん中にポインターボタンがある。

LibreOffice Portable

OpenOffice.org時代よりあった、USBメモリなどに入れて持ち歩いて使用できるPCにインストールしないタイプのLibreOffice。但し、Windows版しかなく、また配布サイトがLibreOfficeではなく、PotableApp.comであるため英語文章なので取っ付きにくい。作り方に関してはこちらのサイトが詳しいので参照しましょう。現在最新版は、4.4.5で、PC版同様にフル機能が使用できるようになっています。

外部作業用に1本作っておいてもいいんじゃないかなと思います。

LibreOffice Online

Google DocsやMicrosoft Office Onlineに対抗!?する為に、2015年3月に開発が発表された、ブラウザ上で動作するLibreOfficeのサービス。2016年頃にファーストリリースを目指し、インターフェースはHTML5で制作されるということです。サービスはLOOLと呼ばれ、サービスに関しての詳しい情報は英語のみですが、こちらのサイトで公開されています。ニュースはこちらを参照。

但し、サービスは無償という訳でもなく、年間ライセンスで使用するような形になるみたいです。

ポイント

  • Excelに入れておいた簡単な偏差値を計算するユーザ定義関数ですが、普通に動きました。VBA互換性も向上されているようです。
  • TEXT関数などの和暦西暦変換は旨く動きませんでした。
  • Excel2010からの新機能であるデータソースは、LibreOfficeの外部データリンクと互換性はないようです。
  • Microsoft Officeのdocx、xlsxの互換性は割りと向上しています。
  • pptxの互換性は結構酷いままです。Keynoteのほうが全然互換性は高いです。
  • Impressの操作性は割りと向上しています。特に既存のスライドのコピーと挿入はストレスなく入れる事が出来るようになっています。

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